急激な円安

ニュース

2022年3月に入ってから、アメリカの金利上昇の流れに沿って、急激な円安が早くもそろそろ2か月も続いてきました。

3月1日のアメリカドル/円は114.7に対して、4/20の午前中に129.4円に急伸しています。

この記事を書いている間ですでに130円を突破するかもしれません。一旦130円も超えてしまうと、次にどこまで円安が進んでいくでしょうか。本当に150円までなるのでしょうか、あるいは150円よりもっとなっていく可能性がゼロではないでしょう。

貿易立国の日本にとっては、円安が悪いことではないと思います。しかも、今回の急激な為替変動の正体は円安だけではなく、ドル高は主な原因になります。アメリカのインフレを抑えるために、金利を上げて、量的緩和を終了し更に資金を回収することは一般的な手法であり、世界の経済も弱い周期に入ります。このような経済周期は今回も初めてではないので、特に杞憂する必要がないと思いますが、不安要素として懸念するところがあります。

1,資源の高騰が続いている中、急激な円安は経済にダメージが大きいし、一般市民の生活にも直撃するようになりますので、影響の顕在化で反響が大きいです。

2,円安というのは財が日本から逃げていることを意味しています。世界中に強靭性を持っていると認識されている日本経済は今回はこんなに驚異なスピードで円が売られ、日本経済が脆く弱くなっているイメージダウンにつながります。

3,世界の主要通貨はほとんど対日本円が高くなっています。戦争の中にいるヨーロッパでさえ、ユーロ/円が高くなっています。輸入先の中国や東南アジアの通貨とも円安が止まらず、中国人民元と比べると、二年前の2020年3月から今日まで、40%近くの円安になっています。資源だけではなく、生活用品、食品と工業用中間品など、あらゆる面で円の購買力が相当弱くなっています。

4,円安で日本製品の海外競争力が高くなり、輸出向けの企業が儲けて財を海外から日本に持ち帰って、日本が豊になると一般的な認識ですが、貿易収支が連続の赤字が出ており、この理論がもはやもう通用しなくなっています。

しばらくは円安が続いていくと予測されていますが、いい方向に向かっていくように願っています。

コメント

タイトルとURLをコピーしました